青山義雄web美術館– Aoyama Yoshio Artmuseum –

作品名「バラのアーチ」(1992年、20号)

作品名
「バラのアーチ」
(1992年、20号)

青山義雄の代表作のひとつ。この絵に描かれている場所は、南仏ニースのフランシスコ会修道院の庭と言われている。近くには恩師マティスが永遠の眠りにつく墓苑がある。青山がカーニュからニースへ転居したのは、1967年7月。それ以降、何枚ものバラのアーチを手がけているが、ピンクのバラを描いたものは恐らくこの一枚だけだろう。幾度となく題材にした修道院の庭のバラには、生涯忘れることが出来ない恩師へ思いと感謝の念が込められているという。この絵は、晩年一度、帰国した青山がもう一回、バラのアーチを描きたいと再び渡仏し、現地で絵筆をとった渾身の一作である。